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Text File  |  1997-10-13  |  6.3 KB  |  217 lines

  1.  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  2.  
  3.     読者投稿ゲーム特集という1つの楽しみ
  4.  
  5.                             舩本 昇竜
  6.  
  7.  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  8.  
  9.  
  10.  太い人脈をつてつてっとつたい直接編集長に聞くところによれば、今回の激電
  11.  
  12. 2号はゲーム特集とのこと。それも、バリエーション込みで、計9本という、電
  13.  
  14. 脳倶楽部最大の収録数を誇るというのであるから、元関係者でないとしても、期
  15.  
  16. 待はどんどん膨らむ。この号、CD-ROMを媒体とした電脳倶楽部誌上でのユーザー
  17.  
  18. によるゲームを特集した号、の誕生を最も心待ちしていた者のひとりとしても。
  19.  
  20.  
  21.  うむ。
  22.  
  23.  
  24.  今後、このようなゲーム特集を組まれるには、どのようにすればいいか? 別
  25.  
  26. に「我々X68ユーザーは無理をしてでもゲームをつくらなければならないのだ」
  27.  
  28. などとは、これっぽっちも思いません。やっぱり、自分の手で産み出されたモノ
  29.  
  30. が、直接・間接的であっても、作品に関われるという喜びを多くの人に知っても
  31.  
  32. らいながら、共有していくのがいいのではないでしょうか。これまでのように。
  33.  
  34. そしてこれからも。
  35.  
  36.  
  37.  
  38.  
  39. ○REIQAでRPGの制作の今後について
  40.  
  41.  「自分のオリジナリティを活かしたRPGを作りたい」といっているユーザー
  42.  
  43. は非常に多いものの、実際には、舌先で「オリジナリティ」という言葉をなめて
  44.  
  45. いる人がほとんど。という危機感。そう、正直いって、REIQAプロジェクト
  46.  
  47. は企画的不発の可能性、少しであるものの、を感じながらのスタートでした。
  48.  
  49.  
  50.  しかし現在、いろんな読者の参加、そして編集部の鈴木氏のこの上ない努力の
  51.  
  52. おかげで、REIQAを用いたRPGの制作環境が整ってきました。キャラクタ
  53.  
  54. ースプライト、フィールドBG、モンスターグラフィック、そして音楽といった、
  55.  
  56. RPGの制作そのものに必要なカタチのあるデータ。そして、「REIQAシス
  57.  
  58. テムそのものに対する理解や知識」をサポートするための連載や種々様々なサン
  59.  
  60. プルスクリプトなど、普段そのカタチを気にさせないような部分においても、R
  61.  
  62. PG制作をバックアップ。
  63.  
  64.  そう。ビジュアル面での選択の幅の広さを考えなければ、すでに「後はシナリ
  65.  
  66. オ(スクリプト)を用意するだけ」状態になっているのです。
  67.  
  68.  
  69.  では、「今、REIQAを用いたRPG制作に環境において、最も重要なステッ
  70.  
  71. プ」とはなんでしょうか? フィールドBG等のデータライブラリがどれだけ充
  72.  
  73. 実していくのかも、非常に重要な問題になってくでしょう。しかし、それ以上に、
  74.  
  75. 一通り制作環境が整ったいまだからこそ、より多くの人に、実際にシナリオスク
  76.  
  77. リプトに触れてもらい、それをいろんな人に見てもらうことが何よりも重要なの
  78.  
  79. ではないでしょうか。少々事務的な言い方をすれば、ユーザーの裾野を広げ、認
  80.  
  81. 知度を上げる。また、少々乱暴な言い方をすれば--別にRPGを制作する気が
  82.  
  83. なくても--、REIQAというシステムとそれを取り巻く環境さえあれば、ま
  84.  
  85. るでRPGのように「マップの上をキャラが動く」世界を自分で構築することが
  86.  
  87. 出来ることを知ってもらう。ことになります。
  88.  
  89.  
  90.  REIQA用RPGの第一弾「ならば死ね」のシナリオスクリプトが公開され
  91.  
  92. たからこそ鈴木氏の「ACT.1」が現れ、また、RPGではないけれども、最
  93.  
  94. 小限スクリプトでこれだけのことが出来るというサンプルとして「う~、まんぼ
  95.  
  96. う」が公開され、鈴木氏の連載で基本やテクニックを補強するようなカタチで、
  97.  
  98. SJOM氏は、習作「twrMANBO」を経由し、今号掲載の「魔性の城」を
  99.  
  100. 完成。とまぁ、本当に、見事なまでの、「スクリプトという名の知識の共有」の
  101.  
  102. 流れが出来ているとは思いませんか?
  103.  
  104.  
  105.  そんなわけで、次回の激電3号、もしくは都合のいい月刊(10周年の時とか?)
  106.  
  107. 誌上で、「REIQAショートシナリオ特集」が行われる。というのが、当面の
  108.  
  109. 目標なのでは? 実際に特集が組まれる時には、もちろん私も参加してみたいで
  110.  
  111. すね。目標プレイ時間5~6分程度のやつで。
  112.  
  113.  
  114.  
  115.  
  116. ○音楽があるのって、やっぱりいい!
  117.  
  118.  RPGで使用されているものも含めて、今回収録されている「動き」のあるゲ
  119.  
  120. ームにはすべてBGMが備わっています。それも「ただ鳴っている」ではなく、
  121.  
  122. ゲームの一部として「存在を主張」し、音の演出として大活躍しています。
  123.  
  124.  すでに御存じの方も多いと思いますが(ってこんな言い回しはちょっとわざと
  125.  
  126. らしいけど)、これらのほとんどは、月刊本誌誌上の歴代「イカP」コーナー上
  127.  
  128. にて、ユーザーの共有財産として公開されたモノです。多くのコンポーザーによ
  129.  
  130. り公開された多くの曲は、ゲームの制作者により選別され、最もゲームイメージ
  131.  
  132. に近いものが、ゲームの一部となり「××のBGM」と認識されます。つまり、
  133.  
  134. ゲーム制作者が「BGM選択の幅」を持つことを許されているのです。
  135.  
  136.  私の実体験として、「どんなに頑張って作ってもBGMはなしだもんな」と思
  137.  
  138. いながら作ったゲームの反応が「BGMなしではさみしい」だったりすると、ど
  139.  
  140. ないせぇっちゅーねん。と思わず関西弁になってしまいます。
  141.  
  142.  音楽をそれほど必要としないゲームでも、良い方に効果がでるBGMを選択し、
  143.  
  144. うまい具合に組み上げるのも、ゲーム作りにおける醍醐味の1つではないでしょ
  145.  
  146. うか。
  147.  
  148.  そうそう、編集部内で半分くらい本気で心配しているのが、曲を公開してもら
  149.  
  150. えるコンポーザーの半固定化。心配の主な原因は、現在活躍中の方の曲の完成度
  151.  
  152. がえらく高いので、「どーせ私の曲なんか」と思われている方が結構いるのでは?
  153.  
  154. という推測だったりして。
  155.  
  156.  
  157.  
  158.  
  159. ○データフォーマットのしがらみ
  160.  
  161.  REIQA用のグラフィック系データはあらかじめフォーマットが定められて
  162.  
  163. いるので、いろいろな人のデータを比較的自由にまぜあわせて使うことができま
  164.  
  165. す。その反面、ものすごく簡単にいえば、REIQAではいわゆる(ビジュアル
  166.  
  167. 的に)DQタイプのRPGしか作成出来ません。ある意味、システム的な自由度
  168.  
  169. を低くすることにより、データの流用性を高くしているといえます。
  170.  
  171.  その反面、STG/ACTゲーム用のグラフィックデータに関しては、現在の
  172.  
  173. ところ、これといったフォーマットが定められていません。その理由の1つに、
  174.  
  175. REIQAのようなシステム、仮に「STGつーる」とします、がまだ登場して
  176.  
  177. いないこと。もう1つの理由に、特にSTGに関しては、「STGプログラムを
  178.  
  179. 実際に開発する」プログラマが多く、しかもスキル的な幅が広いことがあります。
  180.  
  181.  しかし、それ以前に、イカPスタート時のスタンスが「何よりも先に、場とし
  182.  
  183. ての認識を高める」であったので、「フォーマットを決める重要性」は分かって
  184.  
  185. いたものの、あえて「自由に気軽に」を選択したのです。
  186.  
  187.  そしてCD-ROM上でのゲーム特集が出来るようになった今だからこそ、もう一歩
  188.  
  189. 踏み込んだデータの共有のあり方としてのデータフォーマットについて考えたい
  190.  
  191. ですね。
  192.  
  193.  
  194.  
  195.  
  196. ○やっぱり楽しくなきゃ
  197.  
  198.  十数年前から考えている人がいたけれども、理想にほど遠かった「みんなでゲ
  199.  
  200. ームを作る」という土台。しかし、電脳倶楽部読者はやりました。未来に作られ
  201.  
  202. るであろう年表には記録されないでしょうが、きっと歴史にその名は残るでしょ
  203.  
  204. う。
  205.  
  206.  電脳倶楽部読者が2年半かけて大切に育ててきたこの土台。そして今回のよう
  207.  
  208. なお祭り。まだまだ他にもいっぱいあるであろう楽しみ。みんなまとめて、ひっ
  209.  
  210. ぱりだしましょうよ。これからも。
  211.  
  212.  
  213.  
  214.  
  215. (EOF)
  216.  
  217.