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- 読者投稿ゲーム特集という1つの楽しみ
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- 舩本 昇竜
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- 太い人脈をつてつてっとつたい直接編集長に聞くところによれば、今回の激電
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- 2号はゲーム特集とのこと。それも、バリエーション込みで、計9本という、電
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- 脳倶楽部最大の収録数を誇るというのであるから、元関係者でないとしても、期
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- 待はどんどん膨らむ。この号、CD-ROMを媒体とした電脳倶楽部誌上でのユーザー
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- によるゲームを特集した号、の誕生を最も心待ちしていた者のひとりとしても。
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- うむ。
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- 今後、このようなゲーム特集を組まれるには、どのようにすればいいか? 別
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- に「我々X68ユーザーは無理をしてでもゲームをつくらなければならないのだ」
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- などとは、これっぽっちも思いません。やっぱり、自分の手で産み出されたモノ
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- が、直接・間接的であっても、作品に関われるという喜びを多くの人に知っても
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- らいながら、共有していくのがいいのではないでしょうか。これまでのように。
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- そしてこれからも。
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- ○REIQAでRPGの制作の今後について
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- 「自分のオリジナリティを活かしたRPGを作りたい」といっているユーザー
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- は非常に多いものの、実際には、舌先で「オリジナリティ」という言葉をなめて
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- いる人がほとんど。という危機感。そう、正直いって、REIQAプロジェクト
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- は企画的不発の可能性、少しであるものの、を感じながらのスタートでした。
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- しかし現在、いろんな読者の参加、そして編集部の鈴木氏のこの上ない努力の
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- おかげで、REIQAを用いたRPGの制作環境が整ってきました。キャラクタ
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- ースプライト、フィールドBG、モンスターグラフィック、そして音楽といった、
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- RPGの制作そのものに必要なカタチのあるデータ。そして、「REIQAシス
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- テムそのものに対する理解や知識」をサポートするための連載や種々様々なサン
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- プルスクリプトなど、普段そのカタチを気にさせないような部分においても、R
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- PG制作をバックアップ。
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- そう。ビジュアル面での選択の幅の広さを考えなければ、すでに「後はシナリ
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- オ(スクリプト)を用意するだけ」状態になっているのです。
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- では、「今、REIQAを用いたRPG制作に環境において、最も重要なステッ
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- プ」とはなんでしょうか? フィールドBG等のデータライブラリがどれだけ充
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- 実していくのかも、非常に重要な問題になってくでしょう。しかし、それ以上に、
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- 一通り制作環境が整ったいまだからこそ、より多くの人に、実際にシナリオスク
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- リプトに触れてもらい、それをいろんな人に見てもらうことが何よりも重要なの
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- ではないでしょうか。少々事務的な言い方をすれば、ユーザーの裾野を広げ、認
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- 知度を上げる。また、少々乱暴な言い方をすれば--別にRPGを制作する気が
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- なくても--、REIQAというシステムとそれを取り巻く環境さえあれば、ま
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- るでRPGのように「マップの上をキャラが動く」世界を自分で構築することが
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- 出来ることを知ってもらう。ことになります。
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- REIQA用RPGの第一弾「ならば死ね」のシナリオスクリプトが公開され
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- たからこそ鈴木氏の「ACT.1」が現れ、また、RPGではないけれども、最
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- 小限スクリプトでこれだけのことが出来るというサンプルとして「う~、まんぼ
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- う」が公開され、鈴木氏の連載で基本やテクニックを補強するようなカタチで、
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- SJOM氏は、習作「twrMANBO」を経由し、今号掲載の「魔性の城」を
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- 完成。とまぁ、本当に、見事なまでの、「スクリプトという名の知識の共有」の
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- 流れが出来ているとは思いませんか?
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- そんなわけで、次回の激電3号、もしくは都合のいい月刊(10周年の時とか?)
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- 誌上で、「REIQAショートシナリオ特集」が行われる。というのが、当面の
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- 目標なのでは? 実際に特集が組まれる時には、もちろん私も参加してみたいで
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- すね。目標プレイ時間5~6分程度のやつで。
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- ○音楽があるのって、やっぱりいい!
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- RPGで使用されているものも含めて、今回収録されている「動き」のあるゲ
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- ームにはすべてBGMが備わっています。それも「ただ鳴っている」ではなく、
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- ゲームの一部として「存在を主張」し、音の演出として大活躍しています。
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- すでに御存じの方も多いと思いますが(ってこんな言い回しはちょっとわざと
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- らしいけど)、これらのほとんどは、月刊本誌誌上の歴代「イカP」コーナー上
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- にて、ユーザーの共有財産として公開されたモノです。多くのコンポーザーによ
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- り公開された多くの曲は、ゲームの制作者により選別され、最もゲームイメージ
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- に近いものが、ゲームの一部となり「××のBGM」と認識されます。つまり、
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- ゲーム制作者が「BGM選択の幅」を持つことを許されているのです。
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- 私の実体験として、「どんなに頑張って作ってもBGMはなしだもんな」と思
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- いながら作ったゲームの反応が「BGMなしではさみしい」だったりすると、ど
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- ないせぇっちゅーねん。と思わず関西弁になってしまいます。
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- 音楽をそれほど必要としないゲームでも、良い方に効果がでるBGMを選択し、
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- うまい具合に組み上げるのも、ゲーム作りにおける醍醐味の1つではないでしょ
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- うか。
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- そうそう、編集部内で半分くらい本気で心配しているのが、曲を公開してもら
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- えるコンポーザーの半固定化。心配の主な原因は、現在活躍中の方の曲の完成度
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- がえらく高いので、「どーせ私の曲なんか」と思われている方が結構いるのでは?
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- という推測だったりして。
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- ○データフォーマットのしがらみ
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- REIQA用のグラフィック系データはあらかじめフォーマットが定められて
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- いるので、いろいろな人のデータを比較的自由にまぜあわせて使うことができま
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- す。その反面、ものすごく簡単にいえば、REIQAではいわゆる(ビジュアル
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- 的に)DQタイプのRPGしか作成出来ません。ある意味、システム的な自由度
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- を低くすることにより、データの流用性を高くしているといえます。
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- その反面、STG/ACTゲーム用のグラフィックデータに関しては、現在の
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- ところ、これといったフォーマットが定められていません。その理由の1つに、
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- REIQAのようなシステム、仮に「STGつーる」とします、がまだ登場して
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- いないこと。もう1つの理由に、特にSTGに関しては、「STGプログラムを
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- 実際に開発する」プログラマが多く、しかもスキル的な幅が広いことがあります。
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- しかし、それ以前に、イカPスタート時のスタンスが「何よりも先に、場とし
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- ての認識を高める」であったので、「フォーマットを決める重要性」は分かって
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- いたものの、あえて「自由に気軽に」を選択したのです。
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- そしてCD-ROM上でのゲーム特集が出来るようになった今だからこそ、もう一歩
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- 踏み込んだデータの共有のあり方としてのデータフォーマットについて考えたい
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- ですね。
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- ○やっぱり楽しくなきゃ
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- 十数年前から考えている人がいたけれども、理想にほど遠かった「みんなでゲ
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- ームを作る」という土台。しかし、電脳倶楽部読者はやりました。未来に作られ
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- るであろう年表には記録されないでしょうが、きっと歴史にその名は残るでしょ
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- う。
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- 電脳倶楽部読者が2年半かけて大切に育ててきたこの土台。そして今回のよう
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- なお祭り。まだまだ他にもいっぱいあるであろう楽しみ。みんなまとめて、ひっ
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- ぱりだしましょうよ。これからも。
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- (EOF)
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